Law Office of FLORENCE ROSTAMI-GOURAN BLOG
少数株主の権利
2009年2月25日 11:56

パートナーシップや非公開株式会社において、過半数株主が自己の立場を乱用した場合に、少数株主にはどのような権利があるのでしょうか?

 

少数株主には会社の方向性をコントロールする力は無いように思われるかもしれません。しかし米国法では、過半数株主が少数株主の権利を不当に毀損させるような行動を取った場合には、少数株主の権利は守られることになっています。

 

まず、たとえ小さな組織でも、株主が複数いる場合には、全ての主要な決定は全株主により決定されるべきであり、その決定は法に準拠して文書化されていなければなりません。組織に大きな影響を与えるような重要な取引に関する決定が下される前に(このような重要な取引の例としては会社の主要資産の売却、廃業、他社との合併などがあります)、このような取引に関する重要な事実は全ての株主に開示されなければなりません。もし議論があれば、その行動は独立した第三者のコンサルタント、例えば会計士や弁護士に評価されなければなりません。そして最終的な決定はこれらのコンサルタントのアドバイスを踏まえてなされる必要があります。過半数株主は、自分が過半数を握っているからと言って、これらのプロセスを無視して自分勝手な行動を取ることは許されません。

 

もしも少数株主として不当な扱いを受けた、または過半数株主/少数株主との交渉が暗礁に乗り上げたような場合には、弁護士と相談して問題解決を図ることが必要でしょう。また、貴方が過半数株主であろうと少数株主であろうと、このような取引に関する全ての話し合いの経緯を文書にしておくことは重要です。


人気ブログランキングへ

投稿者:
Hiro Sugano
 | カテゴリ:  |