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アメリカでの契約に関する注意点
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アメリカにおける,契約書の重要性については今更言うまでもありませんが,それは単に日本で用いている契約書を英訳すれば良いというわけではありません。
まず第一に,アメリカにおいては,日本における契約書よりもはるかに細かく具体的に規定をしておく必要があります。これは,契約書に明記されていなくとも,法律による一般条項によってカバーされる部分も多い日本法に比べると,アメリカ法においては契約書に規定のない事柄は請求できないと考えておく必要があるからです。さらに通常,契約書に記載のない事項については,例え契約書締結前の交渉や覚え書きで別の合意がされていたとしても,後に争いになったときにそれらを証拠として持ち出すことはできないとする規定が契約書には入れられますので,合意された全ての条件について契約書に記載しておかなければならないからです。
また,第二に,当然ながら法制度が違う以上,日本法にはない規制等に関する配慮も必要です。例えば,不動産登記制度が日本とは全く異なるため,重要な土地の売買契約においては,売主がたしかにその土地の権利者であることについては,日本以上に慎重に確認することが必要です。
重要な契約を締結する際には,必ず弁護士のアドバイスを受けることをお勧めします。
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投稿者:
Hiro Sugano
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